将来的には、
景観を意識した設計を

設計部 水工課
2015年入社

Q1どんな夢を持って入社しましたか?

日本では、アメリカやヨーロッパと違い、土木と建築の境界がはっきりしており、この境界がないと物事を見ることができません。たとえば、土木がまちの大枠を作り、その中身を建築が作るといった感じです。学生時代は、この境界をつなぐ学問である「環境デザイン」を学んでいました。
環境デザインは、建築と土木の間のようなもので、中途半端な分野だと思われがちですが、今後の日本の「まちづくり」には、今までのような専門性だけでなく、専門の境界を越えた相互横断的な視点が必要になってくると私は考えています。
就職活動時の企業研究で、まちづくりの総合建設コンサルタントであるオオバは、多種多様な部署が存在し、まちづくりという枠の中で、多くの部署が連携しながらまちをつくっていることを知り、大きな興味を抱いたのを覚えています。この連携業務は、まちづくりの老舗企業であるオオバだからできることだと思いますし、私も、オオバでならば、土木と建築の境界を越えた、横断的なまちづくり業務ができるのではないかと思い、オオバに入社しました。

Q2担当業務はなんですか?

私は、設計部の水工課に属しており、担当は河川・砂防です。河川・砂防の設計は、堤防の設計、擁壁の設計など、多くの種類があります。また擁壁は、逆T擁壁、重力式擁壁やブロック式擁壁などの多くの種類が存在します。設計といっても一概に同じではなく、多くの種類・形があるのです。
設計をするには、さまざまな条件で大きさや材質など、多くのことを決めなければなりません。たとえば、擁壁に開いた丸い穴は、水抜き穴といい、擁壁の背面にある水を抜き、擁壁前面に押す水圧を低減するためになくてはならないものです。水抜き穴をどのように設置するのかも擁壁の設計の一部です。設計には、何ひとつ無駄なものはなく、ひとつひとつに意味があり、これらを集めて構造物にするのが設計という仕事です。
近年では、景観を意識した設計も多くなってきた気がします。大きな橋梁を見てきれいだと感じる、河川を見て落ち着くと思ったことはありませんか。これは、景観まで考慮した設計により生まれるものです。私自身、今はわからないことだらけで、景観まで見る余裕はまだないですが、将来的には、景観を意識した設計ができるようになりたいと思っています。